10月最初の週末。

私は松山に住む友人の誕生日が近いことを、Facebookの投稿で知った。

そこで 久しぶりにディナーを共にすることになった。

ふとその時に、大阪で飲食店を営まれている知り合いが先日、おとずれたという松山のイタリアンを思い出した。

早速ググってみると、口コミも上々だった。

店に予約をしてディナーに備える。

一番町にあるスタバで落ち合い、世間話をしながらロープーウェイ街をそぞろ歩く。

やがて、店へと続く階段を登った。

「L’API」さんという。

夫婦で営まれていて、隠れ家のようなこじんまりとした店内。

センスのいいインテリアが目を引いた。

店主の目が届く範囲で納得のいくおもてなしを、という印象だった。

私はスパークリングワインを頼み、軽くグラスを合わせて乾杯♪

ラピのオリーブのフリット

一皿目は肉詰めオリーブのフリット。

不思議な旨味を味わいつつ、私とKさんの近況から会話は始まった。

ラピの石垣鯛のカルパッチョ

二皿目は石垣鯛のカルパッチョ。

さらにより突っ込んだ話をしつつ、気の置けないディナーは進む。

ラピのキジハタの焼いたもの

三皿目はキジハタと里芋の焼いたもの。

この辺りで言うところのアコウである。

至福の時間の帳(とばり)がおとずれ始めた。

Kさんがこれまでに歩んできた体験を垣間見つつ、赤ワインで人生観を流し込む。

話題は次から次へと途切れることは無く。

話の途中でひらめくアイデアも尽きることはなかった。

彼女の目のつけどころに頷きながら、次の料理へと。

ラピのサンマのコンフィ

四皿目はサンマのコンフィ。

美しく彩られた盛り付けと、会話のはしばしにかいま見える自由奔放な価値観が、私の感性をくすぐった。

ラピの鱧のパスタ

そして鱧(はも)のパスタへと。

それぞれの今後の展望へと会話は進んでいく。

ラピのイチボの焼いたもの

ワインを味わいつつ、私たちは牛のイチボと呼ばれる部位のお肉を焼いたものをいただいた。

嚙みしめるたびに口の中いっぱいにイチボの旨みが広がった。

ラピのサプライズのデザート

デザートの時に 私はちょっとしたサプライズを演出させてもらった。

Kさんの表情が一気にほころんだ。

男に素の顔を見せた瞬間。

エスコートした方に喜んでいただくのがアキラの務めと自負している。

その後、Kさんがされているお店へと、ご一緒させていただいた。

ちょっと気の早い一週間前のバースデーディナーではあったが、喜んでくれて私も満足だった。

その後、会計を済ませると私は店を後にした。

中秋の名月を一日遅れの満月が足元をやさしく照らす。

松山二番町の夜が更けていった。

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この記事を書いた人

村上 孝徳

門認定アドバイザー 有限会社 鳥彰勤務
24歳で実家である鶏肉店を継ぐために帰省。
その後、2度の離婚を繰り返し、何度か女性とおつき合いを繰り返したが、すべて上手くいかなかった。
摂食障害になり、今後の生き方を見直そうと決意する。
パートナーシップについて向き合ううちに、女性心理について探求していく中で、古来中国の叡智である「門(もん)」に出会う。
その後も心について学ぶ中で、満たされている自分を実感。
現在は、鶏肉店を経営しながら、門認定アドバイザーとして活躍中。
生き辛さを抱えたお母さんの気持ちに寄り添い、ホッとする安心感と自分軸を取り戻すヒントをお伝えしています。

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