今回は広島県にお住まいのS・Mさんと対面セッションを行いました。
最近、引っ越してこられて不慣れな彼女を、高松市の老舗のカフェ「まちのシューレ963」へご案内させていただいた。
晩ご飯を食べながら お話を聞かせてもらうことにした。
彼女の仕事はアパレル関係。
夫も仕事をすることに理解を示してくれた。
目標を設定して、チームで成果を出すのは彼女の性格にあった。
部下の適正を見ながらアドバイスをして育てる。
充実していた。
子供がいなかった彼女は、情熱と時間と労力を仕事に捧げてきた。
成績が評価されて、さらなるステージを求めて転勤した。
夫の仕事は和食レストランのオーナーだった。
地元を離れられない。
夫婦で一緒にレストランをやろうという話もあったが、
自分のしたいことを優先した。
経済的にも不安がなく、充実した日々を過ごす毎日。
だが、いつの頃からか夫婦の歯車が噛み合わなくなる。
「いい歳なんだから楽に生きよう」という夫と。
仕事にひたむきに精を出す彼女。
「何かが違うんだよなー」という漠然(ばくぜん)としたわだかまりが残った。
2人で話し合ったこともある。
いつも平行線で話が終わった。
そのうち一緒に過ごす時間も合わなければ、話も合わなった。
いたずらに不毛な時間だけが過ぎていく。
Hをすることも無くなった。
そんな日々のわだかまりを先送りにしながら、月日だけが流れていった。
私たちは食事を終え、北浜アリーと呼ばれる倉庫街のところにある海のそばにあるカフェ「umie」へ場所を変えた。
彼女は話しの続きを語り始めた。
かたや、現状維持をよしとする夫。
かたや現状維持の右肩下がりの人生などありえない私。
これまで築き上げてきた この地位をみすみす手放したくはなかった。
溝は埋まらない。
すでに修復不可能なところにまで達していた。
離婚を決意するのは時間の問題だった。
裁判所へ申し出て、調停裁判が始まると夫はぐずりだした。
もう遅い。
「女々しい」と書いて男。
さらに気持ちは冷めた。
この頃になると、裁判や弁護士との話し合いで仕事を抜けることが多くなった。
会社での ささやきが気になりだした
彼女は身のまわりの環境を整えたいと思い立ち、「移動願い」を申し出て受理された。
何度目かの調停を経て いよいよ長かった離婚が成立し、調書が送られてくるのも時間の問題となった。
「解き放たれた感はありますね」という言葉に、長かった峠をやっと登りきった苦労がにじみ出していた。
新しい土地に引っ越した彼女は、好奇心も手伝って ある出会い系サイトに登録した。
続々と「いいね♪」という彼女に好意をしめすサインが、見知らぬ男性から送られてくる。
なぜか、やたらと20代の男性に言い寄られた。
ひるがえってみれば、離婚を経験して いろいろなことを乗り越えてきた。
気がつけば年下の彼氏から甘えられる要素を兼ね備えていた。
あたたかさ。
ほがらかさ。
安心感。
しかも今はフリーだ。
会社以外で知っている人など誰もいない この土地で。
誰かに とやかく言われる筋合いはなかった。
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人とは違う生き方かも知れない。
ただ、1人の女性として あるがままに生きていたい。
現在は、サイトで知り合った27歳の薬剤師の彼とお茶やお食事を楽しんでいる彼女。
「これからは同年代の方ともお付き合いをしていきたいです」という彼女の瞳はキラキラとしていた。
『人生 一度きり』
長く苦しい時期を乗り越えて、彼女は『自由』という空を舞う。
やっと自由を手に入れたから。
これからは本当に自分がしたいことをやっていこう。
誰のためでもなく。
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帰るときに交わした彼女の手のぬくもりが印象的だった。
あまり年下の彼を夢中にさせないでくださいね♪
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